点々

そぞろごと Reviews + Opinions

読書感想文

十二国記「白銀の墟 玄の月」3、4巻

読みました・・発売日に。やるべきこともほっぽって。 読後の感想としては・・「おもしろかったー!」です。でした。いや満足なんです。あのつらく苦しい物語にハッピーエンドが(一応)あったと知れただけで、うれしいのです。でも‥本音を言えば喜び大爆発…

十二国記「白銀の墟 玄の月」1、2巻

台風の影響で入手が遅れましたが、さっそくかぶりつき、2日で2冊読了いたしました。私は5〜6年前に十二国記を知って読み始めたので、18年は待っていませんが、それでも続きが知りたいと焦れた気持ちでおりました。中でもやはり「驍宗サマどこー!」と…

「あたしおかあさんだから」を読む。

話題の「あたしおかあさんだから」を読んでみました。(聴いてはいない。) この歌はお母さんたちを応援したかったのでしょうか、それとも辛いのわかってくれてありがとうと泣かせたかったのでしょうか。おそらく後者なのでしょうが、いち母として感想をした…

「64」 横山秀夫

「64」の映画が公開されることも知らず、数ヶ月前に社会派小説を読もうと決めて買いためていた中の一冊としてたまたま手に取りました。ちょうど読み始めた日の朝刊に作者と映画主演の佐藤浩市氏のインタビューが大きく掲載されており、とっても読みたかっ…

「神の火」 高村薫

これまたおもしろかった・・!「リヴィエラを撃て」と同じような雰囲気の満足感が得られました。読み終わった後には、はー・・っと息を長く吐きたくなるような物語の大きさと重さと、またもやかすかな希望を残しつつも誰も救われないエンディング。読後しば…

「百姓貴族」 荒川弘

YouTubeでなつかしい90年代音楽を聴く → 90年代ロックバンド特集の中にL'Arc〜en〜Cielを発見。ほぼ初めてちゃんと聴く。 → L'Arc〜en〜Cielがマディソンスクエアガーデンでライブをしたことを(今更)知る。よく知らないのに同じ日本人として感動。 → …

「リヴィエラを撃て」 高村薫

おおお、おもしろかったー! ここ数ヶ月で高村薫さんの作品をいくつか読んで来ました。今まで読んだものは事件の解明よりもそこに関わる人間の心理に迫るものが多く、読んでいて苦しくもあり、しかしだからこそ胸をぎゅっとつかまれるような言葉があって、読…

「黄金を抱いて翔べ」 高村薫

高村薫氏のデビュー作とのことだし、1巻完結だし、エンターテイメント小説という売りの言葉でワクワクしながら読み始めました・・がしかしなんだかぼやっと読み進めてしまい、さして共感を抱く登場人物も見つけされぬまま終了。これは内容云々ではなく、単…

「冷血」 高村薫

世間的には成功者の両親と優秀な子供たち。夢も目標も金もある地元の名家。家庭の中ではそれぞれが問題を抱え綻びながらも取り繕う術も知っている、人目には幸せな家族。そんな一家の日常を描き、彼らの人生にまだまだ続きがあることをたっぷり予感させたと…

大人になって読む「ないたあかおに」

私、来月の節分に向けて頭の中が鬼でいっぱいです。我が家の小さな子供は鬼をやたらこわがるので、鬼の話なのにふんわりとしていい話だったという記憶のある「ないたあかおに」を入手し、嫌がる子供に無理矢理音読して聞かせました。なにせ30年以上も前に…

夢と冒険DNA

今新刊を購入している唯一の漫画「ワンピース」の80巻を読みました。楽しい。絵がいい。新しい画集が待ち遠しい。著者の尾田氏がインタビューで曰く、「15歳の自分が読んでおもしろいかどうかを常に確認する」そうですが、楽しむことはおろか共感さえし…

「李歐」 高村薫

高村薫さんの作品を読んでみたいと思い情報を求めてネット上をウロウロしていた時、多くの方が勧めていたのがこの「李歐」でした。年末年始の賑々しい(騒々しい)中読んだので、銃や工場の詳細を明確に理解する深さでは読めませんでしたが、嗚呼このすばら…

「太陽を曳く馬」 高村薫

年末に読了しました・・・が、む、むずかしかった。全体の2%程度しか理解していないと思われます。福澤一族の物語という側面があるそうなので、晴子情歌と新リア王を読んでからもう一度読み直してみようと心に留めておきます。 それにしても読んだ印象とし…

「レディ・ジョーカー」 高村薫

下巻を読み始めたとき何かが・・おかしい・・と感じました。割と重要な場面を数ページ読んでしまってから「レディ・ジョーカー」文庫本には中巻があることに気づくという失態を犯したのです。今読んでしまったことが起こると知りながら中巻を読むのだろうと…

「照柿」 高村薫

「マークスの山」から引きずり込まれるように読み始めた「照柿」、やるべきことも放って一気に読んでしまった上、すでに「レディ・ジョーカー」に手をつけてしまっている。こういう状況を“はまった”と言うのでしょう。 「マークスの山」がある事件の物語だと…

「マークスの山」 高村薫

綿密に書かれた硬派小説を読むと決めて2作目。組織ものの流行がとどまらない。折々に社会の課題に対して発言されてるのを見て興味を持っていましたが、初めて読みます高村薫さん作品。図書館で借り3日で上下巻を読了、読み終えてさっそく「照柿」を買いに走…

「官僚たちの夏」 城山三郎

小説を読むなら知らない世界を体験した気持ちになれるような綿密で硬質なものが読みたいと、色々情報を集めながら最初に取り上げたのが「官僚たちの夏」です。私の父の世代のおじさんたちの話ですが、読んでいる間時代の古さを感じることなく読みました。し…

「楽園のカンヴァス」 原田マハ

そんなにたくさん小説を読んでいません。 小さい頃夢中だったのはエルマーとこまったさんとクレヨン王国シリーズ。高校時代には明治文学が学校で流行し太宰治と芥川龍之介(の顔)はどっちが好みかを巡って女子生徒で白熱。大学時代には留学先で三島由紀夫が…