点々

そぞろごと Reviews + Opinions

「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」をみる

数ヶ月前から鬼滅の刃の主題歌を大熱唱中だった我が家の小学生。本編には興味ないとかっこうつけていましたが、クラスで日々増える鬼滅の刃の会話に痺れを切らしたのか、ついに「映画観に行きたい」と言ってきたので行ってまいりました。(ちなみに私はNetfl…

進歩的な女性

昨日『コードネームU.N.C.L.E』という映画を観ました。冷戦時代のアメリカとロシアのスパイが主人公の、コミカルでスタイリッシュで楽しい上にひたすらに美しい男たちと女たちが映り続ける、何回でも観られる作品です。この映画には2人の女性が出てきますが…

十二国記「白銀の墟 玄の月」3、4巻

読みました・・発売日に。やるべきこともほっぽって。 読後の感想としては・・「おもしろかったー!」です。でした。いや満足なんです。あのつらく苦しい物語にハッピーエンドが(一応)あったと知れただけで、うれしいのです。でも‥本音を言えば喜び大爆発…

十二国記「白銀の墟 玄の月」1、2巻

台風の影響で入手が遅れましたが、さっそくかぶりつき、2日で2冊読了いたしました。私は5〜6年前に十二国記を知って読み始めたので、18年は待っていませんが、それでも続きが知りたいと焦れた気持ちでおりました。中でもやはり「驍宗サマどこー!」と…

「あたしおかあさんだから」を読む。

話題の「あたしおかあさんだから」を読んでみました。(聴いてはいない。) この歌はお母さんたちを応援したかったのでしょうか、それとも辛いのわかってくれてありがとうと泣かせたかったのでしょうか。おそらく後者なのでしょうが、いち母として感想をした…

映画『ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男』

ドリス・ヴァン・ノッテンの映画を観ました。 服のあり方に高い理想を持っているからこそ、大企業の傘下に入ることを良しとせず、昨今の消費されるファッションにも否定的だというドリス・ヴァン・ノッテン。大いなる流れに巻かれず、自分の足で踏ん張って戦…

「64」 横山秀夫

「64」の映画が公開されることも知らず、数ヶ月前に社会派小説を読もうと決めて買いためていた中の一冊としてたまたま手に取りました。ちょうど読み始めた日の朝刊に作者と映画主演の佐藤浩市氏のインタビューが大きく掲載されており、とっても読みたかっ…

ふたつのアニメ「鋼の錬金術師」

最近興味津々だったこの作品、原作を読みたいけれど全27巻も買ってしまうと繰り返し読む習性のある私はおそらく当分の間廃人になってしまい、仕事も母親業も妻業も疎かになってしまうと考え控えておりました。が、House of cardsシーズン4を観たくて登録…

WOWOWドラマ 「レディ・ジョーカー」

WOWOWドラマ「マークスの山」がおもしろかったので、早速「レディー・ジョーカー」も借りてきて観ました。胸、震えました。原作は長いですし、登場人物も場面転換も多いことから頭の中で整理しながら読むのに苦労しましたが、やはり映像化されるとわかりやす…

「神の火」 高村薫

これまたおもしろかった・・!「リヴィエラを撃て」と同じような雰囲気の満足感が得られました。読み終わった後には、はー・・っと息を長く吐きたくなるような物語の大きさと重さと、またもやかすかな希望を残しつつも誰も救われないエンディング。読後しば…

「百姓貴族」 荒川弘

YouTubeでなつかしい90年代音楽を聴く → 90年代ロックバンド特集の中にL'Arc〜en〜Cielを発見。ほぼ初めてちゃんと聴く。 → L'Arc〜en〜Cielがマディソンスクエアガーデンでライブをしたことを(今更)知る。よく知らないのに同じ日本人として感動。 → …

インフルエンザひやり。

またもや我が家の子供が突然の高熱を出す。通っている幼稚園では未だ学級閉鎖になろうかと言う勢いでインフルエンザが流行っています。しかしもう済んだこと・・経験者であるうちの子がかかるはずがない・・と思っていたら、先日かかったA型に続いてB型の流…

WOWOWドラマ「マークスの山」

むぅ。おもしろかった・・・!DVD3枚、全5話。日曜の午後に一気に観てしまいました。 原作と違うところもありますが別物と呼びたくなる程でもなく、どちらも醸し出す世界観に緊密さがあって観終わった後は原作読了後と似たような気分になりました。もちろ…

「リヴィエラを撃て」 高村薫

おおお、おもしろかったー! ここ数ヶ月で高村薫さんの作品をいくつか読んで来ました。今まで読んだものは事件の解明よりもそこに関わる人間の心理に迫るものが多く、読んでいて苦しくもあり、しかしだからこそ胸をぎゅっとつかまれるような言葉があって、読…

映画「黄金を抱いて翔べ」

鑑賞した映画の原作を読んだり、読んだ小説の映画化版をわざわざ観たりしたことがそれほどありません。原作で想像していた世界と映像を比べるという作業をしたことがなかったので新鮮な体験でした。なんというか、原作で登場人物の姿をイメージし過ぎてしま…

魔法のことば、おつかれさま。

本日付の朝日新聞朝刊「折々のことば」にて「お疲れ様です。」がメールの書き出しによく使われていると紹介されていました。「本番に向けて力むことなく助走するための符号みたいに使われているのだろう。」とやや疑問を呈しながら分析されています。本来ね…

尾崎豊を起点に生き様を悶々と考える。

わたし音楽をよく聴きますが、詳しくはありません。好みのジャンルなんてものもありませんし、振り返ればこんなものが多かったなという程度。最近はYouTubeで懐かしい曲を探しては、過去を振り返るのが大好きな中年らしくなつかしい〜なつかしい〜を連発して…

「リトルマーメイド」を通して考える子育て親育ち。

ディズニー映画、好きです。冷めた視点に逃げることなく夢や希望や冒険を堂々と描き、ハッピーエンドで語り切る姿勢が好きです。必ず明るい気持ちで観終われるのが心地いい。ディズニーの音楽も汚れのない気持ちにさせてくれるので私のYouTubeプレイリストに…

想像以上のしんどさインフルエンザ

生まれて初めてかかったインフルエンザ。 ある日子どもがどこぞでA型ウイルスを拾って帰宅、密接に密着して暮らす我が家ではあっという間にウイルスが蔓延し翌日全員全滅。真っ赤な顔をして辛そうな子どもをみてるだけでも我が家の通常生活は滞っていたのに…

「黄金を抱いて翔べ」 高村薫

高村薫氏のデビュー作とのことだし、1巻完結だし、エンターテイメント小説という売りの言葉でワクワクしながら読み始めました・・がしかしなんだかぼやっと読み進めてしまい、さして共感を抱く登場人物も見つけされぬまま終了。これは内容云々ではなく、単…

お札の肖像を考える

先日テレビ番組でお札に肖像画が使われるのは複製しにくい複雑なデザインにして偽造を防ぐためということを取り上げていました。 そもそもお札の肖像人物はどういう基準で選ばれるのだろう。 製造元の独立行政法人 国立印刷局 によると大まかな条件は下記の…

「冷血」 高村薫

世間的には成功者の両親と優秀な子供たち。夢も目標も金もある地元の名家。家庭の中ではそれぞれが問題を抱え綻びながらも取り繕う術も知っている、人目には幸せな家族。そんな一家の日常を描き、彼らの人生にまだまだ続きがあることをたっぷり予感させたと…

泣かせてほしいか、笑わせてほしいか。

YouTubeをみていてたまたま出会った、同じココアブランドによるふたつのキャンペーン。 ターゲットはお母さんたち。 がんばる母親たちにまじめにやさしくおしゃれに寄り添うこっちより、 www.youtube.com 振り切れたこちらの方が母に響く気がする・・・と、…

大人になって読む「ないたあかおに」

私、来月の節分に向けて頭の中が鬼でいっぱいです。我が家の小さな子供は鬼をやたらこわがるので、鬼の話なのにふんわりとしていい話だったという記憶のある「ないたあかおに」を入手し、嫌がる子供に無理矢理音読して聞かせました。なにせ30年以上も前に…

大人になる儀式

成人の日です。先ほど出かけた先が成人式会場だったのを知らず、幸運にも振袖を着た可愛いお姉さんたちをたくさん目にしました。今年のトレンドなのか着物の柄がとても濃密で派手な方が多かったな〜。ピンク、ふわふわ、お花、巻き毛なぞ、女の子らしさと呼…

夢と冒険DNA

今新刊を購入している唯一の漫画「ワンピース」の80巻を読みました。楽しい。絵がいい。新しい画集が待ち遠しい。著者の尾田氏がインタビューで曰く、「15歳の自分が読んでおもしろいかどうかを常に確認する」そうですが、楽しむことはおろか共感さえし…

若い力

近所でやっていたので全国高校サッカー大会を見に行く。地元高校が登場したこともあって応援団が巨大で声も大きく、遠くから遠征してきた相手高校が気の毒に感じられるほどでした。それにしても若いっていいなあ。スタンドから繰り返し歌われた「走り出せ、…

「李歐」 高村薫

高村薫さんの作品を読んでみたいと思い情報を求めてネット上をウロウロしていた時、多くの方が勧めていたのがこの「李歐」でした。年末年始の賑々しい(騒々しい)中読んだので、銃や工場の詳細を明確に理解する深さでは読めませんでしたが、嗚呼このすばら…

「太陽を曳く馬」 高村薫

年末に読了しました・・・が、む、むずかしかった。全体の2%程度しか理解していないと思われます。福澤一族の物語という側面があるそうなので、晴子情歌と新リア王を読んでからもう一度読み直してみようと心に留めておきます。 それにしても読んだ印象とし…

新年

素晴らしい富士。(写真内では遠いものの、肉眼では堂々たる姿でした。) 習慣や伝統というものはやはり肌身にしみていて、大晦日に行うことは何もかも「今年最後の」と枕詞を付けたくなるし、清い体で新年を迎えねばと思うからかいつものようにソファで寝落…